「姿勢が悪いと言われても自分ではどうすれば良いかわからない」
宮前まちの整骨院は、『猫背矯正の総本山』として
姿勢にお悩みの方が多く来院されます。
先日、猫背で悩んでいるという中学1年生の男の子が来院しました。
彼は最近、友達に「もっと胸を張れよ」と言われ、お母さんからもゲームをしているとき
姿勢が悪いことを指摘され、来院してくれたそうです。
本日2回目の来院だったのですが、お母様からこのような言葉を頂きました。
「前回猫背矯正を受けた後、この子の身長が伸びた気がするんです!」
また本人からも
「このまま良い姿勢でいられればもっと身長が伸びるかな?」
と嬉しそうな声をいただきました。
そこで今回は、
「猫背が治り正しい姿勢になれば、身長も伸びるのか」
この質問に答えるべく、柔道整復師であり、姿勢の専門家でもある猫背矯正マイスターが猫背と身長の関係性についてお話します。
1、猫背を作り出す体の3段変化
そもそも人はなぜ猫背になるのか?
それは大きく分けると、3つの段階があります。
原因は、スマホ・内臓的要因・精神的要因など多様な種類がありますが
人の体は3つの段階を経て、猫背へと向かっていきます。
今回はその段階についてお伝えしていきます。
段階① 猫背になる生活習慣
1)床に座る時間が長い
もともと私たち日本人は床での生活、農耕民族として農業を中心に行ってきました。
しかし、現代の子どもたちも床でタブレットを見たり、ゲームをしたりしますよね?
そうなると、背中がで支えるものがないため
骨盤が後ろに倒れやすく腰が丸まってしまいます。
そうなることで背中が丸まり猫背になるのです。
2)1日の6割~8割くらいはパソコンやスマホを使っている
昔は農耕民族として生活していたため、ご年配の方や地方で農業をされている方は、1日中、田植えや農作業をしているため、腰から曲がっている方が多いと思います。
では、逆に1日中パソコン、スマホをいじっている現代の人たちはどこから曲がるのでしょうか?
皆さんの身近にいる方を見てください。
スマホを使っている人の背骨はどこから曲がっていますか?
恐らく背中の上の方が大きく後ろに出っ張り、首は真っすぐ前に突き出ていると思います。
これが現代の方の姿勢のゆがみ方の特徴なのです。
上記のものは現代では代表的なものですが、他にも
・内臓機能低下による内臓下垂
・睡眠障害によるもの
・ストレス環境での生活
・変形などの構造的要因
など様々な原因があります。
段階② 悪い姿勢のまま筋肉が固まる
先ほどの生活習慣に関しては日々の生活や周りを見渡してみるとなんとなく理解できるのではないでしょうか?
では私たちはなぜその状態で固まってしまうのか?
その原因が筋肉なのです。
皆さんが首コリ、肩コリ、腰痛を感じているその時、その筋肉は既に固まってしまっている状態です。
更に痛みが出ているのは「もう限界だよー」という筋肉からの皆さんへのメッセージなのです。
しかもその筋肉は、「悪い状態で固まっている」これが姿勢の悪い方、慢性的な肩コリ、腰痛がある方の特徴です。
ちなみに肩コリ、腰痛は大人だけのものだと思っていませんか?
最近では小学生ですら肩コリや腰痛を訴えることがあります。
今後はもしかすると小学生が肩コリ、腰痛を訴えるのが当たり前の世の中になっていくかもしれません。
段階③ 正しい姿勢を知らない
皆さんは証明写真を撮るときは
「曲がっていますよ」なんて言われたことはないでしょうか?
実はそれは体の感覚が狂ってしまっているから起こる現象です。
自分の中では真っ直ぐなのに、
他の方から見ると曲がって見えてしまうのを
『正中認知障害』と呼んでいますが、
実際と感覚のズレが生じているのです。
筋肉が固まり、悪い状態がそのまま続くと
その状態が普通になり変わってきてしまいます。
また、【正しい姿勢をしましょう】と小さい頃から言いますが、
そもそも正しい姿勢を皆さんはご存知でしょうか?
私は、今までの問題が起こらないようにするためには、小学校、もしかすると幼稚園の頃から親御さんに向けて正しい姿勢の教育をする必要があると考えております。
なぜこのような状況になってしまうのかというと、それは大人も子どもも姿勢に対する正しい知識を持っていないからなのです。
また、最近は情報が乱立し、自分にとって何が正しい情報なのかわからない時代です。
その中で、1人1人に向き合って、その方にとっての正しい姿勢をお伝えしていくこと。
そして、再び姿勢が悪くならないように道を示してあげることが必要な時代なのです。
2、猫背のタイプ4種類
猫背といってもその方の生活習慣によって様々なタイプに分かれます。
猫背の種類は主に4種類に分けられます。
①顔出し型(かおだしがた)の猫背
- 顔が上半身より前に出ている
- デスクワークの時に顎が上がって口が開いている
- 勉強の時にノートに顔を近づけ過ぎている
【原因】ストレートネックや背中の後弯が強い
②前肩型(まえかたがた)の猫背
- 肩が身体より前に出ている
- 1日8時間近くパソコンや車の運転をされている
- 長時間勉強しているお子様
【原因】肩回りの筋肉が固まっている
パソコンや勉強をしている時の肩の位置を良く見てください。
肩が前の方に出てきていませんか?
同じ姿勢で長時間いることでそのまま固まってしまいます。
③円背型(えんぱいがた)の猫背
- 背骨が後ろに丸まっていることが特徴
- 長時間のデスクワーク、車の運転、勉強、ゲーム
- イスに浅く座ってだら~んと背中を丸めている
【原因】姿勢の土台である骨盤の歪みや背骨が動かなくなっている
④首なし型(くびなしがた)の猫背
このタイプは1~3の複合型と言われており、かなり重症です。
このタイプの方は早急に対処しないと頸部や腰部の神経系統まで支障を来たします。
症状が悪化する前に早めご来院されることをおススメします。
3、成長期の身長はどのように伸びるのか?
次に成長期に身長が伸びる仕組みをお伝えします。
子どもの骨には「骨端軟骨(こったんなんこつ)」という軟骨が存在します。
この骨端軟骨は、平均的に出生時から17歳頃まで存在します。
その間に以下のことを気をつけてあげられると身長が伸びやすくなるでしょう。
①バランスの良い食事を摂る
特に骨や身体の組織を形成するために必要な栄養素を摂取することが大切です。
・カルシウム
「骨を丈夫にする」ために必要な栄養素。
・マグネシウム
マグネシウムがあることで、はじめてカルシウムを吸収し、骨に定着させることができます。
昆布、ひじき、海苔、ゴマ、アーモンドに多く含まれています。
・タンパク質
「骨を伸ばす」ために必要な栄養素。骨を成長させる骨端軟骨の成分はコラーゲン(タンパク質)です。
また、筋肉、血管など人間の身体を構成するほとんどの部分で使われているため、非常に重要な栄養素です。
摂取する際は、肉類を摂りすぎてしまうと肥満につながってしまうため、肉類、豆類とバランス良く摂取することが望ましいです。
・ビタミンD
カルシウムの吸収を高める栄養素です。
また、骨端軟骨における骨の代謝(骨の作り変え)のバランスを整えてくれます。
ビタミンDは靑魚やキノコ類に入っています。
また、日光を浴びることで体内でもビタミンDを作り出すことができます。
日光の下での運動はお子様の成長のためにも大切なことなのです。
②適切な睡眠をとる
骨端軟骨で骨を形成するためには成長ホルモンが必要です。
その成長ホルモンを分泌させるためには適切な睡眠時間が必要です。
成長ホルモンが分泌されるのは「ノンレム睡眠」という深い眠りの間です。
特にその中でも眠り始めから3時間後のタイミングで多くの成長ホルモンが分泌されます。
この時間帯に眠りが浅いと成長ホルモンが十分に分泌されない可能性があります。
では、眠りの質を向上させるためにはどうすればよいでしょうか?
そこに関係するのが、自律神経の働きです。
自律神経の働きを乱さないために、以下のことに気を付けましょう。
- 寝る前にテレビやスマホで脳に刺激を入れない
- 寝る2時間前以降に血糖値を上げない
- 寝る前に1度体温を上げると上がった体温が下がる時に副交感神経が働き、眠りにつきやすくなる
③適度な運動をする
運動をすることで成長ホルモンの分泌に繋がります。
また、ジャンプなどをすることで骨端軟骨に適度な刺激が入り、それが成長を促すと言われています。
皆さんの周りのバレー部、バスケ部の方々をみると想像がつきやすいかと思います。
また、運動に関しては注意しなければいけない点があります。
それは、過度な運動をしすぎないことです。
特に、決まった競技ばかり行なっていると身体の使い方が偏ってしまい
筋肉のバランスが崩れ姿勢が乱れやすくなります。
また、翌朝まで疲労を引きずるような負荷の高い運動もおすすめできません。
エネルギーを使いすぎることで大量の栄養素を消費してしまい、
身体の成長に必要な栄養素が不足し、成長の妨げになる可能性があるのです。
4、猫背と身長の関係性
では本題の猫背と身長の関係です。
猫背であると身長は伸びないのか?
答えはNOです。
猫背であろうが骨端軟骨さえ閉じなければ骨の成長が起こり、身長は伸びます。
それなら猫背でもいいのではないかと思いますか?
その答えもNOです。
猫背の状態では、一部の筋肉が固まってしまっていたり、
骨が丸まった状態で骨が伸びていってしまいます。
つまり、猫背の状態で背が伸びればどんどん猫背が悪化してしまう可能性があるのです。
また、筋肉が固まっていると骨が伸びようとしても筋肉が邪魔して伸び難い環境になってしまいます。
ではどうすればよいのか?それを次のまとめに書いていきます。
5、まとめ
正しい姿勢で身長が伸ばせるように以下のことを行っていきましょう。
- 猫背を解消して骨が伸びやすい環境を整える
- 猫背を形成しているのは普段の習慣や、それが原因で固まってしまった筋肉であることを理解する
- まずは自分の正しい姿勢を知る
- 自分自身のどのような行動が姿勢にとって悪い習慣なのか?ということを分析する
- 悪い習慣を取り除き、猫背を形成してしまっている筋肉に対してマッサージやストレッチを施す
うちの子はどこが曲がっているのか?どこが正しい位置なのか?自分はどうすればいい姿勢になるのか?治るのにどのくらいの期間がかかるのか?
わからないことだらけだと思います。
ぜひ一度姿勢の専門家が在籍している宮前まちの整骨院にご相談くださいね!
ホームページからのお問い合わせはこちらから
※宮前まちの整骨院代表の小林篤史は、「ねこ背は10秒で治せる!」(マキノ出版)他累計著書147000部のベストセラー著者であります。