2017年、夏の甲子園で初優勝を果たした埼玉県代表の花咲徳栄高校。
その優勝の立役者の1人はエースである清水達也投手です。
2021年の現在では、中日ドラゴンズにて開幕1軍を目指し、日々活躍をされています。
そんな清水投手の持ち味といえば、『最速150キロのストレートとフォーク』。
速いボールを投げることができるのは、投手にとって魅力的なことです。
しかし、清水選手の投げ方は一般的な選手の投げ方とは違い、怪我しやすいと言われているアーム投法に近い独特のフォームであれだけの球速を投げています。
今回は、そんな疑問から、
『なぜ清水投手が150キロのストレートを投げることができるのか』を分析していきたいと思います。
なぜ150キロのストレートが投げられるのか
まず初めに、身体を強くするだけでは150キロを投げることはできません。
どんなに体を強くしても、正しい身体の使い方をしてボールに力が伝えなければ、150キロの速いボールを投げることはできません。
そこで、清水選手の投球フォームをいくつかご紹介しながら
今回の考察を進めていきたいと思います。
①腕の使い方
清水投手の腕の使い方を見てみると、アーム投法に近い独特な腕の使い方をしていることが分かります。
アーム投法は、一般的には肘や肩に負担がかかりやすく怪我をするリスクが高くなったり、ボールに上手く力が伝わらず速いボールを投げれないと言われています。
しかし、清水投手は150キロのストレートを投げています。
次の写真をご覧下さい。
※画像はYahooニュースを参照
清水投手は右肘、右肩、左肩が一直線になっているためボールにしっかり力を伝えることができ、速いボールを投げることが出来るのです。
このラインが乱れてしまうと、ボールに力が伝わらなかったり、肘や肩に負担をかけてしまい怪我をするリスクが高くなってしまいます。
②強制伸長
強制伸長という言葉を聞いたことのある方は少ないと思います。
筋肉は伸ばされれば伸ばされるほど収縮しようとする力が強くなります。
この働きを強制伸長と言います。
*画像はYahooニュース参照
清水選手の場合、胸を大きく開いて投げています。
このフォームだと大胸筋といい胸の筋肉が伸ばされます。
伸ばされた大胸筋が収縮しようとする力が強くなる為、腕が強く振ることができます。
③下半身の使い方
*画像はYahooニュース参照
上記の写真のように左右のお尻のラインがまっすぐになっていることが理想の形です。
このラインが乱れてしまうと下半身の力をボールに伝えることができなくなります。
このような下半身の使い方をするためには、下半身の筋力を上げることが必要になってきます。
④左足の使い方
*画像はYahooニュース参照
左足にのつま先に注目して下さい。
キャッチャーにまっすぐ向いているため、力をロスすることなくボールに伝えることが出来ます。
つま先が斜め右に向いてしまうと左足に体重が乗りにくくなります。
反対に、つま先が斜め左に開いてしまうと身体が開いてしまい、投げた時にボールが抜けたりしてしまいます。
⑤投げ終わった後の右足
*画像はYahooニュース参照
清水投手は投げ終わった後、右足の足の裏が上を向いています。
このようなフォームで投げれると、右足に溜めた力を左足にすべて乗せることができ、力強いボールを投げることが出来ます。
体重移動が上手くできず、左足に体重が乗せられないと力強いボールを投げることができません。
左足に体重が乗せることが出来ていない投手はここまで足が上がりません。
150キロに近づくためには
1.体幹トレーニング
体幹を鍛えることによって投球フォームが安定します。
投球フォームが安定しないと、身体の使い方がバラバラになり上手くボールに力が伝わりません。
リリースポイントもバラバラになるためコントロールも悪くなります。
今回はプランクというメニューをご紹介致します。
①肘を肩幅に開いて身体が一直線になる高さまで身体を上げてキープする。
1セット60秒を目安に行って下さい。
このトレーニングをする時に注意して頂きたいことが2つあります。
①腰を上げ過ぎない
②腰を反らない
上記のような形でトレーニングをしてしまうと腰に負担をかけてしまい、腰を痛める可能性があります。
60秒を行うことにこだわり過ぎて形が崩れてしまうようでしたら、秒数を短くして正しい形で行うようにして下さい。
2.背筋トレーニング
①うつ伏せの状態になり腰の辺りで手を組む
②身体を反らせる
背筋の筋力を上げることによって、腕を強く振れるようになり、ボールに伝わる力が強くなります。
このトレーニングを1日30回を1セット行って下さい。
3.ランニング
ランニングを行うことで下半身の強化と1試合を投げ切るスタミナをつけることができます。
距離は1日3~5キロを目安にして行う様にして下さい。
長距離を走るだけではなく、20~30mの短い距離をダッシュする事も効果的です。
ランニングを行う際は水分をこまめに取るようにして下さい。
柔軟性アップ
1.ももの前のストレッチ
①伸ばしたい方の足の甲を持つ
②持った足を上に上げる
このストレッチを1日30秒を1セット行うようにして下さい。
この時、注意して頂きたい点があります。
上記の写真のように膝が開いてしまうと意味がありません。
この写真のように膝が開かないように行うようにして下さい。
2.ももの裏のストレッチ
①まっすぐ立つ
②床に手を近づける
この時に手のひらが床につくのが理想です。
手のひらが床に付くのを目指して、30秒を1日1セット行うようにして下さい。
また、このストレッチを行う時には膝が曲がらないように意識して下さい。
3.お尻のストレッチ
①右足の踵を左膝に乗せる
②右足のすねと胸を近づける
左足を行う時は逆の動作で行って下さい。
左右30秒を1日1セット行うようにして下さい。
股関節周りの柔軟性を高めることで、体重移動がスムーズになったり下半身の力をうまく上半身に伝えることが出来ます。
また、腰にかかる負担も軽減できるため怪我の予防にも繋がります。
ストレッチは練習後やお風呂上がりに行うのがオススメです。
最後に
トレーニングはピッチングやバッティングと違い地味でつまらないメニューが多いと思います。
しかしトレーニングを継続して行うことで、速いボールが投げられるようになったり、力強い打球が打てるようになります。
当院では、投球フォームやトレーニング指導なども行っています。
ケガの予防を含め気になる方はぜひご来院下さい。
宮前まちの整骨院は、地域の小学、中学、高校生の野球肘、野球肩などのスポーツ障害も見ております。お気軽にご相談ください。
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